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The New England Journal of Medicine
Article:
Flint AC, Conell C, Ren X, et al. Effect of systolic and diastolic blood pressure on cardiovascular outcomes. N Engl J Med 2019;381:243-51.
■高血圧の定義が変わった!
日本高血圧学会が2019年4月に「高血圧治療ガイドライン2019(以下,ガイドライン2019)」を発表した。正常血圧は収縮期血圧120mmHg未満,拡張期血圧が80mmHg未満とされた。これは2017年に発表された米国心臓病学会(ACC)/米国心臓協会(AHA)の高血圧ガイドラインと同様である。2014年の高血圧治療ガイドラインでは収縮期血圧が140mmHg未満,拡張期血圧が90mmHg未満であったので,基準が引き下げられたことになる。
「ガイドライン2019」では,収縮期血圧が130〜139mmHgかつ/または拡張期血圧が80〜89mmHgは高値血圧とされ,それから上は収縮期血圧が20mmHg,拡張期血圧が10mmHg上がるごとにⅠ度,Ⅱ度,Ⅲ度高血圧と定義されている。治療目標や推奨も変わり,高値血圧の場合には生活習慣の改善を促している。75歳未満の降圧目標は130/80mmHg,75歳以上の降圧目標も140/90mmHgと引き下げられている。一方,日本腎臓学会の「CKD治療ガイドライン2018」では,75歳以上の高齢者における降圧目標は150/90mmHg未満とし,急性腎障害などの有害事象がなければ140/90mmHg未満への降圧が推奨されている。
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