特集 大腸癌
総説 診療のフロントラインは知っておきたい知見
わが国における大腸がん検診の現状と課題
関口 正宇
1,2,3
1国立がん研究センターがん対策研究所検診開発研究部
2国立がん研究センター中央病院内視鏡科
3国立がん研究センター中央病院検診センター
キーワード:
▶大腸癌は本来早期発見で予後良好で,かつ,前がん病変から検診や内視鏡介入が可能であるため,検診の改善余地は大きい.
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▶がん検診は「健常者」を対象として実施される.
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▶わが国のがん検診には,「対策型検診」,「任意型検診」,「職域検診」がある.
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▶対策型検診では有効性が科学的に証明された方法の実施が求められ,日本の対策型大腸がん検診ではFIT検診が実施されている.
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▶FIT検診は,FIT陽性者に対する精検としての大腸内視鏡検査,陰性者に対する逐年FIT検診の継続を含めた検診プログラムである.
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▶現時点で,スクリーニング大腸内視鏡検査による内視鏡検診は対策型検診での実施の推奨には至っていない.
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▶日本の対策型大腸がん検診は,組織型検診の水準に達していない.
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▶日本の大腸がん検診の課題として,検診受診率・精検受診率の把握と水準の低さ,国レベルでの検診データ管理の不備,不十分な精度管理,地域格差などの課題がある.
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▶FIT検診は右側大腸腫瘍の診断精度に限界があり,改善が期待される.
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▶精検大腸内視鏡検査はFIT陽性者という高リスク者に対する検査であり,高い精検受診率が求められるが,現時点では目標値である90%に到達していない.
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▶大腸内視鏡検査は術者によって質にばらつきがあり,高い質の担保が求められる.
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▶大腸内視鏡検査の質を担保するには,医療者の意識向上に加え,トレーニング・資格制度の充実,モニタリング・フィードバック体制の整備,さらに内視鏡機器の技術的発展が重要である.
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▶大腸内視鏡検査では適切な対象病変に対する内視鏡切除の実施が望まれる.
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▶内視鏡検査・ポリープ切除後は適切なフォローアップ・サーベイランスが重要であり,リスクに応じた適切なサーベイランス内視鏡検査間隔の理解が求められる.
Keyword:
▶大腸癌は本来早期発見で予後良好で,かつ,前がん病変から検診や内視鏡介入が可能であるため,検診の改善余地は大きい.
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▶がん検診は「健常者」を対象として実施される.
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▶わが国のがん検診には,「対策型検診」,「任意型検診」,「職域検診」がある.
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▶対策型検診では有効性が科学的に証明された方法の実施が求められ,日本の対策型大腸がん検診ではFIT検診が実施されている.
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▶FIT検診は,FIT陽性者に対する精検としての大腸内視鏡検査,陰性者に対する逐年FIT検診の継続を含めた検診プログラムである.
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▶現時点で,スクリーニング大腸内視鏡検査による内視鏡検診は対策型検診での実施の推奨には至っていない.
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▶日本の対策型大腸がん検診は,組織型検診の水準に達していない.
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▶日本の大腸がん検診の課題として,検診受診率・精検受診率の把握と水準の低さ,国レベルでの検診データ管理の不備,不十分な精度管理,地域格差などの課題がある.
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▶FIT検診は右側大腸腫瘍の診断精度に限界があり,改善が期待される.
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▶精検大腸内視鏡検査はFIT陽性者という高リスク者に対する検査であり,高い精検受診率が求められるが,現時点では目標値である90%に到達していない.
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▶大腸内視鏡検査は術者によって質にばらつきがあり,高い質の担保が求められる.
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▶大腸内視鏡検査の質を担保するには,医療者の意識向上に加え,トレーニング・資格制度の充実,モニタリング・フィードバック体制の整備,さらに内視鏡機器の技術的発展が重要である.
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▶大腸内視鏡検査では適切な対象病変に対する内視鏡切除の実施が望まれる.
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▶内視鏡検査・ポリープ切除後は適切なフォローアップ・サーベイランスが重要であり,リスクに応じた適切なサーベイランス内視鏡検査間隔の理解が求められる.
pp.330-336
発行日 2026年3月1日
Published Date 2026/3/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.03_006
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大腸がん検診の基本
大腸癌は世界的に罹患数および死亡数が多い疾患であり,わが国においても全がん種の中で罹患数第1位,死亡数第2位を占め,年間5万人以上が大腸癌で死亡している.日本における大腸癌の年齢調整死亡率は減少傾向に転じているものの,近年その減少幅は鈍化している.本来,大腸癌は早期に発見されれば予後が良好であり,また前がん病変である大腸ポリープの段階から検診や内視鏡によって介入可能であることを考慮すると,この現状は改善の余地が大きい.すなわち,大腸がん検診や内視鏡のさらなる有効活用が求められる.

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