Japanese
English
特集 セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツの新展開――“私らしく生きる” を次世代に
わが国の中絶・避妊の現状と課題
Contraception and abortion in Japan, current status and issues
対馬 ルリ子
1
Ruriko TSUSHIMA
1
1医療法人社団ウィミンズ・ウェルネス女性ライフクリニック銀座・新宿理事長
キーワード:
ヘルスリテラシー
,
セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SHRH)
,
持続可能でよりよい世界を目指す国際目標(SDGs)
,
女性の自己選択権
,
確実な避妊法
,
緊急避妊薬アクセス
,
経口中絶薬
,
避妊と中絶の取り扱い
Keyword:
ヘルスリテラシー
,
セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SHRH)
,
持続可能でよりよい世界を目指す国際目標(SDGs)
,
女性の自己選択権
,
確実な避妊法
,
緊急避妊薬アクセス
,
経口中絶薬
,
避妊と中絶の取り扱い
pp.739-742
発行日 2022年5月14日
Published Date 2022/5/14
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28107739
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わが国では若い女性の医療アクセスが少なく,検診率やワクチン接種率が低く,子宮頸がんや不妊が増加している.正しい医療情報を見分け,行動に移すヘルスリテラシーが低いことが指摘され,心身の健康に関して無知と混迷のなかにいる.月経周期で体調を崩しやすく,性暴力を受けやすい.緊急避妊が何度も必要となり,予定外の妊娠をし,中絶に至る.望まない妊娠の最たるリスクは新生児遺棄,乳幼児虐待である.その責任は若い当時者ではなく,教育や医療へのアクセスを提供できない制度側にあるという考えが,セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SHRH)である.どの個人も,いつ何人,どのような間隔で子どもを生むか,誰と育てるかを,自己決定する権利があり,またそのために必要な情報とサービスを専門家や国家が提供すべきである.国連から包括的性教育ガイダンスも発表され,わが国も若い世代に対する教育,医療,福祉などの制度改革が必要な時期がきている.産みやすい育てやすい社会の実現のために,どのような改革が必要かを考える.
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