ズームアップ
わが国におけるERASⓇの現状と課題
高折 恭一
1
,
上田 修吾
1
,
木田 英樹
2
,
石田 均
3,4
Kyoichi Takaori
1
,
Shugo Ueda
1
,
Hideki Kida
2
,
Hitoshi Ishida
3,4
1市立長浜病院 外科
2市立長浜病院 麻酔科
3市立長浜病院 ヘルスケア研究センター
4京都大学大学院医学研究科附属ゲノム医学センター
キーワード:
Enhanced Recovery After Surgery(ERAS)
,
周術期管理
,
ERASⓇアイテム
,
ERASⓇガイドライン
,
ERASⓇ Interactive Audit System(EIAS)
Keyword:
Enhanced Recovery After Surgery(ERAS)
,
周術期管理
,
ERASⓇアイテム
,
ERASⓇガイドライン
,
ERASⓇ Interactive Audit System(EIAS)
pp.789-793
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn147060789
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はじめに
Enhanced Recovery After Surgery(ERASⓇ)は,患者の身体的・精神的ストレスを軽減することにより,手術侵襲からの回復を促進することを目的とした,入院前・術前・術中・術後の全期間を通じてサポートする集学的な周術期管理の統合的ケアである1).ERASⓇ学会では,麻酔,大腸手術,食道切除,胃切除,膵頭十二指腸切除術,心臓外科手術,人工関節手術など,多岐にわたる分野のガイドラインを出版し,適宜,アップデートを行っている.これらのERASⓇガイドラインは,ヨーロッパに本部があるERASⓇ Societyが主体となって,世界各国の医師・研究者と共同で出版している.一方,わが国においても,これらのガイドラインを参考にしながら周術期管理の改善に取り組んできた経緯があり,多くの病院で,術前・術後栄養の改善にERASⓇガイドラインが活用されている.
本稿では,わが国におけるERASの現状と課題について,概説する.

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