特集 緩和医療
治療 緩和ケアのbest practice
呼吸困難に対する緩和治療・ケア ─治療アルゴリズムと症例に基づく複合的マネジメント─
鈴木 梢
1
1がん・感染症センター都立駒込病院
キーワード:
▶呼吸困難はがん患者に高頻度で出現し,QOLを著しく損なう主観的な苦痛症状である.
,
▶治療の基本は原因治療だが困難な場合も多い.
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▶酸素投与や送風などの非薬物療法も有効性が示されている.
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▶モルヒネは呼吸困難に唯一有効性が証明されており,呼吸困難に対する第一選択となる.
,
▶病態に応じてステロイドやベンゾジアゼピンを併用する.
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▶治療アルゴリズムに基づく系統的介入は,実臨床における呼吸困難緩和の有効な指針となる.
Keyword:
▶呼吸困難はがん患者に高頻度で出現し,QOLを著しく損なう主観的な苦痛症状である.
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▶治療の基本は原因治療だが困難な場合も多い.
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▶酸素投与や送風などの非薬物療法も有効性が示されている.
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▶モルヒネは呼吸困難に唯一有効性が証明されており,呼吸困難に対する第一選択となる.
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▶病態に応じてステロイドやベンゾジアゼピンを併用する.
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▶治療アルゴリズムに基づく系統的介入は,実臨床における呼吸困難緩和の有効な指針となる.
pp.244-248
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.02_019
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はじめに
呼吸困難とは「呼吸時の不快な感覚」と定義される主観的な症状である.したがって,低酸素血症(PaO2≦60Torr)と定義される呼吸不全を伴わない呼吸困難も多くみられ,呼吸不全の重症度と呼吸困難の程度は必ずしも相関しない.がん患者では54~76%の患者が呼吸困難を発症すると報告されており,非がん進行性疾患ではその頻度はさらに多いとされている.呼吸困難の原因は,胸腔内局所と胸腔外の原因で大別でき,さらに原疾患や治療に関連したもの,原疾患と直接関連のない原因に分類できる(表1).

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