特集 緩和医療
治療 緩和ケアのbest practice
胸水・腹水
池上 貴子
1
1大阪医科薬科大学病院化学療法センター・緩和ケアセンター
キーワード:
▶悪性胸水に対しては利尿薬の効果は乏しく,基本的にドレナージが主たる治療となる.
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▶胸腔穿刺は即効性があるが,98~100%の症例で短期間に再貯留し,反復穿刺や別の処置が必要となる.
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▶胸膜癒着術ではタルクが最も高い再発抑制効果を示す.
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▶悪性腹水ではSAAGが病態評価に有用である.
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▶SAAG≧1.1g/dLでは門脈圧亢進の関与が示唆され,利尿薬が奏効することがある.
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▶頻回に反復穿刺が必要となる場合は,皮下埋め込み型留置カテーテルや腹腔-静脈シャント,CARTの導入が検討される.
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▶在宅での胸水・腹水管理は,入院回数を減らし患者が望む生活の場で療養を継続するうえで重要である.
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▶胸水・腹水の治療の最終目標は延命ではなく,症状緩和とQOLの改善である.
Keyword:
▶悪性胸水に対しては利尿薬の効果は乏しく,基本的にドレナージが主たる治療となる.
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▶胸腔穿刺は即効性があるが,98~100%の症例で短期間に再貯留し,反復穿刺や別の処置が必要となる.
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▶胸膜癒着術ではタルクが最も高い再発抑制効果を示す.
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▶悪性腹水ではSAAGが病態評価に有用である.
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▶SAAG≧1.1g/dLでは門脈圧亢進の関与が示唆され,利尿薬が奏効することがある.
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▶頻回に反復穿刺が必要となる場合は,皮下埋め込み型留置カテーテルや腹腔-静脈シャント,CARTの導入が検討される.
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▶在宅での胸水・腹水管理は,入院回数を減らし患者が望む生活の場で療養を継続するうえで重要である.
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▶胸水・腹水の治療の最終目標は延命ではなく,症状緩和とQOLの改善である.
pp.249-253
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.02_020
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はじめに
悪性胸水・腹水は進行がん患者においてそれぞれ15%1),15~50%2)に発現するとされている.胸水では呼吸困難,咳嗽,胸痛などの呼吸器症状,腹水では腹部膨満,悪心・嘔吐,腹痛,食欲低下といった消化器症状が中心であり,いずれも患者の生活の質(QOL)を著しく損なう.治療の基本は利尿薬とドレナージに大別されるが,その有効性は臓器ごとに異なる.本稿では悪性胸水と悪性腹水の特徴的な対応法を概説し,さらに在宅での実践についても言及する.

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