Visual View:基礎講座
アルコール依存症の基礎生物学 連載⑤ アルコール依存症からの回復
廣中 直行
1
1株式会社LSIメディエンス薬理研究部
pp.6-10
発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0078.04.01_0006-0010
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「変わるアルコール依存症治療」アルコール依存症の問題について考えてきた本連載も今回で一応の締めくくりとなる。今後さらに3回、いわゆる行為嗜癖(アディクション)の問題とアルコールの関連を考える予定にしているが、それはまだ計画の段階にある。締めくくりとなる今回は、アルコール依存症の治療について考えよう。治療となると、考えるべき課題は主に臨床的なものである。臨床のことは臨床家に任せた方がよいのかもしれない。筆者は基礎研究者であり、臨床の現場を知らない。そのような者には臨床問題を語る資格がないという意見もあるだろう。しかし、基礎研究者が持っている研究への動機は臨床の役に立ちたいという願いである。研究者としては何とか患者の「痛み」を理解し、それに寄り添う科学を目指したい。そのような観点から今回は臨床問題についても若干の考察を加えたい。
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