特集 Special Article:
内科医のための心理社会的治療 3.専門医療機関における心理社会的治療の実際
和気 浩三
1
1新生会病院病院長
pp.29-34
発行日 2015年8月10日
Published Date 2015/8/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0078.03.02_0029-0034
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「Summary」アルコール専門医療機関では、疾病教育的な内容、グループミーティング、認知行動療法等の大小さまざまな集団精神療法を組み合わせた、アルコールリハビリテーションプログラム(ARP)が用意されており、入院期間は3ヵ月を基本とする場合が多い。患者は他患者の言動から常に影響を受けており、アルコール依存症の心理社会的治療において、集団の力動を活用した集団精神療法は重要な治療法であると言える。ただし、これらの精神療法は、あくまでも生活上の課題に対する社会福祉的な援助や家族関係の調整など、多面的な援助と並行して実施されてこそ、その治療効果が生かされると考えるべきである。本稿では、内科医が患者を専門医療機関に紹介する際に参考となるように、専門医療機関の心理社会的治療の実際の様子を、集団精神療法に焦点を当て解説した。「Key Words」心理社会的治療,集団精神療法,アルコールリハビリテーションプログラム,自助グループ,自己効力感
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