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特集 腰痛診療の深化―“標準” と “こだわり” を知り診療に生かす
心理社会的因子と腰痛
Psycho-social factor and low back pain
小林 洋
1
Hiroshi KOBAYASHI
1
1福島県立医科大学,整形外科学講座
キーワード:
Psycho-social factor
,
Low back pain
,
Pain catastrophizing
Keyword:
Psycho-social factor
,
Low back pain
,
Pain catastrophizing
pp.951-956
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002643
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要旨:心理社会的因子は腰痛と密接に関連している。その機序は,動物実験や新規の画像検査を用いた基礎研究で解明が進んでおり,近年では質の高いエビデンスがガイドラインで紹介されている。心理社会的因子の中では破局的思考が注目され,治療には認知行動療法を含めた集学的治療の有効性が明らかになっている。実際の腰痛診療においては,患者の愁訴を傾聴し共感することで,信頼関係を築くことが重要である。心理社会的因子のスクリーニングにはBS-POPなどのツールが有用である。これからの整形外科医には,心理社会的因子に関する知識を兼ね備え,全人的に腰痛患者を診る姿勢が求められる。
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