Japanese
English
特集 ADHDの最近の知見――発症メカニズムと治療法
ADHDの心理社会的治療
Psychosocial treatment for ADHD
小野 和哉
1
Kazuya ONO
1
1聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室
キーワード:
注意欠如・多動性障害(ADHD)
,
心理社会的治療
,
ペアレントトレーニング
,
認知行動療法(CBT)
,
弁証法的行動療法(DBT)
Keyword:
注意欠如・多動性障害(ADHD)
,
心理社会的治療
,
ペアレントトレーニング
,
認知行動療法(CBT)
,
弁証法的行動療法(DBT)
pp.152-155
発行日 2022年1月8日
Published Date 2022/1/8
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28002152
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注意欠如・多動性障害(ADHD)の心理社会的治療は薬物療法と並び重要とされ,種々の手法が開発されてきた.エビデンスについては明確にその効果を判定することが困難な分野ではあるが,現在までのデータを整理した.また本稿では心理社会的治療を大きく,①患児を取り巻く状況からの接近と,②患児自体を対象とした接近,の2つに分けて分類整理し,概説を加えた.①では家族へのアプローチとして,親ガイダンスとペアレントトレーニングを,教育現場へのアプローチとして教室での支援と地域連携を取り上げた.次に,②ではアンガーマネジメント,認知行動療法(CBT),弁証法的行動療法(DBT)の3つを取り上げた.わが国の臨床現場では,これらの運用が医療保険制度上困難なものも少なくないが,薬物療法だけでは対応できない事例に対して,統合的な治療のなかで,心理社会的治療の模索が続けられている.
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