特集 神経難病に挑む―診断学から治療学へ―
筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する治療法開発の最前線 ーiPS細胞創薬、遺伝子治療、細胞医療ー
森本 悟
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1慶應義塾大学殿町先端研究教育連携スクエア 特任准教授/慶應義塾大学再生医療リサーチセンター(KRM)副センター長
キーワード:
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
,
iPS細胞創薬
,
遺伝子治療
,
細胞医療
Keyword:
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
,
iPS細胞創薬
,
遺伝子治療
,
細胞医療
pp.41-45
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.41.04_0041-0045
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本総説では、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病態メカニズムと治療の最新展開を概説する。ALSは、主に脳脊髄運動ニューロン脱落を特徴とする進行性の致死性神経変性疾患である。SOD1、C9orf72、TARDBP、FUSなどの遺伝子変異やTDP-43異常によるタンパク質凝集、RNAスプライシング異常がALSの病態進行に深く関与しており、これらを標的とした治療法開発が進んでいる。また、近年台頭してきたiPS細胞創薬では、ロピニロール塩酸塩が神経系細胞内コレステロール生合成の抑制を治療ターゲットとしてALSに有効である可能性が示唆された。さらに、アンチセンス核酸療法(遺伝子治療)や細胞医療(再生医療)など、次世代の治療法がALS治療における新たな希望として注目されている。「KEY WORDS」筋萎縮性側索硬化症(ALS),iPS細胞創薬,遺伝子治療,細胞医療
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