増大特集 革新脳と関連プロジェクトから見えてきた新しい脳科学
Ⅲ.ヒト疾患研究
b)神経変性疾患
iPS細胞技術を用いたALSの創薬と臨床試験
髙橋 愼一
1,2
,
森本 悟
2
,
岡野 栄之
2,3
Takahashi Shinichi
1,2
,
Morimoto Satoru
2
,
Okano Hideyuki
2,3
1埼玉医科大学国際医療センター脳神経内科・脳卒中内科
2慶應義塾大学医学部生理学教室
3理化学研究所脳神経科学研究センターマーモセット神経構造研究チーム
キーワード:
筋萎縮性側索硬化症
,
amyotrophic lateral sclerosis
,
ドラッグ・リポジショニング
,
drug repositioning
,
ロピニロール塩酸塩
,
ropinirole hydrochloride
,
レチガビン
,
retigabine
,
ボスチニブ
,
bosutinib
Keyword:
筋萎縮性側索硬化症
,
amyotrophic lateral sclerosis
,
ドラッグ・リポジショニング
,
drug repositioning
,
ロピニロール塩酸塩
,
ropinirole hydrochloride
,
レチガビン
,
retigabine
,
ボスチニブ
,
bosutinib
pp.476-477
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201591
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
筆者らは,家族性および孤発性の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者から樹立した人工多能性幹細胞(iPSC)由来の脊髄運動ニューロンを用い,in vitroで疾患表現型を再現することに成功した。更にドラッグ・リポジショニング目的で1,232種類の既存薬ライブラリーをスクリーニングして得られた治療薬候補,ロピニロール塩酸塩を用いた医師主導治験を実施した。他施設でもiPSC創薬発のレチガビンやボスチニブによる臨床試験が進行中,あるいは終了している。
Copyright © 2022, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.