特集 生殖医療の現在
生殖補助医療とインプリンティング異常の予防
有馬 隆博
1
1東北大学大学院医学系研究科環境遺伝医学総合研究センター情報遺伝学分野教授
キーワード:
ゲノムインプリンティング
,
DNAメチル化
,
先天性インプリント異常症
,
胎盤関連疾患
Keyword:
ゲノムインプリンティング
,
DNAメチル化
,
先天性インプリント異常症
,
胎盤関連疾患
pp.47-51
発行日 2016年4月20日
Published Date 2016/4/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.34.04_0047-0051
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「はじめに」生殖補助医療(assisted reproductive technology;ART)により,本来非常にまれである先天性インプリンティング(GI)異常症の発症頻度が上昇していることが報告されている。これには,ARTによる操作(排卵誘発,胚操作,受精卵培養,凍結胚操作など)が,エピジェネティクス(DNAメチル化)に影響するためと考えられている。GIは,受精前の配偶子で確立され,その後安定に維持されなければならない。また,不妊症患者自身の遺伝的背景や年齢も,GI異常のリスク要因となりうる。そのため,ARTとGI異常の関連については,より慎重な評価が必要である。一方,このGI異常は,胎児だけでなく,胎盤にもみられる。「KEY WORDS」ゲノムインプリンティング,DNAメチル化,先天性インプリント異常症,胎盤関連疾患
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