特集 多発性骨髄腫の最新情報Ⅱ
微小残存病変評価方法と臨床的意義
髙松 博幸
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1金沢大学医薬保健研究域医学系細胞移植学(血液・呼吸器内科)助教
キーワード:
多発性骨髄腫
,
微小残存病変
,
マルチパラメーターフローサイトメトリー
,
次世代シークエンサー
Keyword:
多発性骨髄腫
,
微小残存病変
,
マルチパラメーターフローサイトメトリー
,
次世代シークエンサー
pp.59-63
発行日 2016年1月20日
Published Date 2016/1/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.34.01_0059-0063
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「はじめに」これまで多発性骨髄腫(multiple myeloma;MM)の治癒は困難とされ,新規薬剤が登場するまでの完全寛解(complete remission;CR)の達成率は数%~十数%程度であった。しかし,新規薬剤の開発によって,CRの達成率は50%以上まで上昇し,さらに高感度な検出系を用いても微小残存病変(minimal residual disease;MRD)が検出できないきわめて深いCR状態が達成できる骨髄腫症例の存在が報告されるようになった。そのような深い完全寛解が達成された場合には,長期間にわたる寛解状態が維持され,一部の患者では治癒に至る可能性が示唆されている。本稿では,CR症例をさらに層別化できる可能性のある新規MRD検出法とその臨床的意義について概説する。「KEY WORDS」多発性骨髄腫,微小残存病変,マルチパラメーターフローサイトメトリー,次世代シークエンサー
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