特集 臓器別に斬る小児の感染症 最適な抗菌薬の選択と期間とは?
Ⅱ 各論
5 口腔咽頭
後咽頭膿瘍
米田 立
1
1東京大学医学部附属病院感染制御部
pp.106-108
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001287
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サマリー
1 感染臓器:
咽後間隙,危険間隙,椎前間隙
2 想定する微生物:
A群溶血性レンサ球菌,黄色ブドウ球菌,口腔内嫌気性菌(Bacteroides spp,Peptostreptococcus spp,Fusobacterium sppなど)
地域/院内でMRSAの検出率が高い場合はMRSAも想定する
3 提出すべき検査:
頸部造影CT,膿瘍の塗抹検査(グラム染色)/細菌培養検査(嫌気性菌を含む)/薬剤感受性検査,血液培養
4 経験的治療:
アンピシリン/スルバクタム,セフォタキシム(もしくはセフトリアキソン)+クリンダマイシン
MRSAを考慮する場合は上記にバンコマイシンを追加
5 標的治療:
MRSA以外の場合:アンピシリン/スルバクタム,感受性のあるセファロスポリン系抗菌薬+クリンダマイシン
MRSAの場合:バンコマイシン+クリンダマイシン
6 治療効果判定:
臨床症状の改善
7 Oral switch:
静注抗菌薬を1週間以上投与して,症状が改善していれば,内服抗菌薬への変更を検討する
8 治療期間:
2週間以上
9 参考となる成書やガイドライン:
文献1)
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