増刊号特集 泌尿器科検査パーフェクトガイド
Ⅱ疾患別:実施すべき検査と典型所見
[6]尿路・性器の感染症
腎膿瘍/腎周囲膿瘍
有馬 公伸
1
1三重大学大学院医学系研究科腎泌尿器外科
pp.177-178
発行日 2017年4月5日
Published Date 2017/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205952
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ここがポイント
◉画像検査にて腎腫大を認める.造影CT検査で,腎膿瘍は局所的に造影効果の乏しい円形の低吸収域を示し,腎周囲への波及を認めた場合に腎周囲膿瘍となる.
◉CT検査は膿瘍の範囲,程度をみるのに有用であり,ドレナージの経路の選定にも有用となる.
◉培養検査で起炎菌の同定がなされたら,すみやかに初期投与の抗菌薬を適合薬へ変更する.
◉抗菌薬投与に加え,外科的処置を要する場合も多い.3cm以上の膿瘍や抗菌薬の反応が悪い場合には,ドレナージを行い,穿刺内容の細菌培養検査が必要であり,改善しない場合には腎摘出術も考慮する.
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