特集 それってほんとにITP?
Ⅱ.ITPと鑑別すべき血液・免疫疾患
Kasabach-Merritt現象(症候群)
小関 道夫
1
1岐阜大学大学院医学系研究科小児科学
キーワード:
血管性腫瘍
,
Kaposi肉腫様血管内皮細胞腫(血管内皮腫)
,
房状血管腫
,
播種性血管内凝固症候群
,
シロリムス
Keyword:
血管性腫瘍
,
Kaposi肉腫様血管内皮細胞腫(血管内皮腫)
,
房状血管腫
,
播種性血管内凝固症候群
,
シロリムス
pp.551-558
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001016
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SUMMARY
▷Kasabach-Merritt現象はKaposi肉腫様血管内皮腫と房状血管腫により起こる血小板減少,凝固異常.
▷腫瘍内の血管内皮に血小板が補足され,活性化された血小板によりフィブリン血栓が生じ,進行するとDICとなる.
▷発症すると病変が急激に増大し,暗赤色で硬い腫瘤となる.出血傾向を反映し血管腫周囲や全身に紫斑が出現することもある.
▷診断は典型的な例では容易だが,乳幼児にみとめる別の血管腫・血管奇形等と鑑別が必要な場合もある.
▷治療はステロイド,ビンクリスチンなどの薬物療法が優先されるが,最近はシロリムスの有効性が注目されている.
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