特集 小児・AYA世代がん診療の現在と未来
Ⅱ.造血器腫瘍の現在と未来
若年性骨髄単球性白血病
吉田 奈央
1
1日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院小児医療センター血液腫瘍科
キーワード:
同種造血細胞移植
,
RAS経路遺伝子
,
移植前処置
,
アザシチジン
Keyword:
同種造血細胞移植
,
RAS経路遺伝子
,
移植前処置
,
アザシチジン
pp.931-934
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000581
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SUMMARY
▷若年性骨髄単球性白血病(JMML)の臨床経過は多様であり,RAS経路遺伝子の変異やDNAメチル化異常などの分子生物学的背景がその病勢や予後に関連する.
▷同種造血細胞移植はJMMLに対する唯一の根治療法であり,乳幼児期の移植による晩期障害の問題から全身放射線照射を用いない移植前処置法が開発されてきた.
▷造血細胞移植法の改良によっても無病生存率は50%程度であり,分子標的薬の導入や免疫細胞療法など新たな治療戦略の開発が望まれる.
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