グラフ 臨床医のための電顕写真
血液・3
急性単球性白血病
小川 哲平
1
Tetsuhei Ogawa
1
1慶応義塾大学医学部・内科
pp.1158-1162
発行日 1983年7月10日
Published Date 1983/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218353
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急性単球性白血病は,急性前骨髄球性白血病とならんで,急性白血病の中でも特有の病像を呈することが多い.皮膚や歯齦,時に中枢神経系への浸潤をみることがある.血清中や尿のリゾチーム値(ムラミダーゼ値)が高値であり,その白血病細胞は核の分葉が著明であり,貧食性が旺盛であり,フッ化ナトリウムで阻害される非特異的エステラーゼ反応が陽性であるという特徴がある.
急性単球性白血病の病型分類は,単球の起源をめぐり,多くの議論がなされてきた.単球を顆粒球と同様に骨髄系細胞とするもの,あるいは組織球由来とするもの,さらにこれらの2型の存在を主張するものや1型の主張などがあり,またその概念についても若干の異なった用いられ方がされている.
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