特集 「痛み」に強くなる―産婦人科医として知っておきたい最新知識―
1.痛みと鎮痛のしくみ
丸山 一男
1,2
1鈴鹿医療科学大学保健衛生学部特任教授
2三重大学名誉教授
キーワード:
侵害受容性疼痛
,
神経障害性疼痛
,
痛覚変調性疼痛
Keyword:
侵害受容性疼痛
,
神経障害性疼痛
,
痛覚変調性疼痛
pp.573-581
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000253
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
要旨
痛みには,原因となる侵害刺激がある侵害受容性疼痛,神経そのものの損傷がある神経障害性疼痛,脳内ネットワークの変調がある痛覚変調性疼痛があり,単独または同時発生している.侵害刺激が存在する場合は,侵害刺激の除去が本質的に重要である.神経障害性や痛覚変調性疼痛では,脊髄での痛みの中枢性感作が発生しているため,シナプス伝達の亢進を抑える薬を使用するとともに,認知行動療法などを含めた,多職種による集学的・学際的治療を行う.chronic pelvic painは痛覚変調性疼痛の1つである.
Copyright © 2023, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.