特集 「痛み」に強くなる―産婦人科医として知っておきたい最新知識―
2.妊婦における麻酔関連薬剤の薬理学
濱場 啓史
1
,
橘 一也
1
1大阪母子医療センター麻酔科
キーワード:
妊婦
,
麻酔薬
,
薬理学
Keyword:
妊婦
,
麻酔薬
,
薬理学
pp.582-586
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000254
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要旨
妊娠中は母体の生理学的変化などに伴い薬物動態が変化するため,投与された薬物の効果は複雑なものとなる.また母体に投与されたほとんどの薬物は胎盤を通過して胎児へ到達し,妊娠時期によって催奇形性と胎児毒性の可能性が生じる.近年の診断技術向上や妊娠年齢の上昇を受け,妊娠中の非産科手術や胎児治療,分娩時の麻酔など麻酔関連薬剤の妊婦への使用は増加すると考えられる.薬剤投与の際は,妊娠母体の生理学と薬剤の特性,母体・胎児への影響を理解する必要がある.
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