特集 スキルアップ心不全治療―診断からフォローまで
逆紹介後の適切な心不全治療
心臓再同期療法(CRT)
佐藤 宏行
1
1東北大学大学院医学系研究科循環器内科学
キーワード:
心臓植込み電気デバイス(CIED)
,
心臓再同期療法(CRT)
,
左脚ブロック(LBBB)
,
同期不全(dyssynchrony)
,
non-responder
,
CIED感染
,
電磁干渉
,
自動車運転制限
Keyword:
心臓植込み電気デバイス(CIED)
,
心臓再同期療法(CRT)
,
左脚ブロック(LBBB)
,
同期不全(dyssynchrony)
,
non-responder
,
CIED感染
,
電磁干渉
,
自動車運転制限
pp.867-871
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000867
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Headline
・心室内伝導障害を併存する心不全,特に左脚ブロック(LBBB)は至適薬物治療に対する治療反応性が乏しく,予後不良である.
・最大限の薬物治療下にある左室駆出率(LVEF)≦35%,QRS幅≧120ミリ秒の有症候性心不全に対する心臓再同期療法(CRT)は,全死亡を約30~40%改善する.
・CRTは冠静脈を逆行性に留置した左室リードを用いて両心室ペーシングを行うことで,同期不全(dyssynchrony)が是正するが,約30%のnon-responderが存在する.これらを回避するために自動調節アルゴリズムや高率な両心室ペーシング率の維持が重要となる.
・心臓植込み電気デバイス(CIED)植込み後は,CIED感染(ポケット感染,原因不明の菌血症),電磁干渉,自動車運転制限(ICD/CRT-D)などの注意点について患者と共有する.
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