特集 骨盤臓器脱(POP)のすべて-診断と治療の最前線-
治療総論 日本における骨盤臓器脱治療の現状
吉澤 剛
1
,
高橋 悟
1日本大学 医学部泌尿器科学系泌尿器科学分野
キーワード:
腹腔鏡法
,
診断群別包括支払い方式
,
ファクトデータベース
,
骨盤内臓器脱
,
尿道下スリング
,
腟固定術
Keyword:
Databases, Factual
,
Laparoscopy
,
Diagnosis-Related Groups
,
Suburethral Slings
,
Pelvic Organ Prolapse
pp.1067-1070
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021321214
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経腟メッシュ(TVM)手術の登場によって骨盤臓器脱の治療概念が大きく変化したが、メッシュ露出や慢性疼痛などの合併症が報告され、米国食品医薬品局からTVM手術に関する重篤な合併症に対する警告が2008年と2011年に出された。以降、TVM手術は減少してきている。一方、腹腔鏡技術の進歩に伴い、腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)がわが国でも2014年に保険収載された。TVM手術と比較して周術期合併症発生率や再発率などが有意に低く、手術満足度が高い点が示され、外科的治療の選択はTVM手術からLSCに大きくシフトしてきている。また、2020年4月には、ロボット支援腹腔鏡下仙骨腟固定術がわが国でも保険収載された。
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