特集 小児における抗菌薬適正使用―最新の考え方からのアプローチ
◉小児における抗菌薬の選び方・使い方―病態・治療・予防の実際
②肺炎球菌感染症
星野 直
1
1千葉県こども病院 感染症科 部長
キーワード:
侵襲性肺炎球菌感染症
,
ペニシリン
,
ブレイクポイント
Keyword:
侵襲性肺炎球菌感染症
,
ペニシリン
,
ブレイクポイント
pp.120-125
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000038
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Summary
90種類以上にも及ぶ血清型に分類される肺炎球菌は,侵襲性感染症から局所感染症まで様々な感染症を生じる。治療の主体を成すのはペニシリン系薬であるが,細菌性髄膜炎では初期治療薬の選択や用量・用法が異なるため,注意を要する。本邦では,2000年代前半にかけてペニシリン耐性菌が増加し,治療薬の選択における大きな問題となっていた。しかし,肺炎球菌結合型ワクチンの普及による血清型置換に伴い,感受性は改善傾向にある。肺炎球菌感染症の治療に際しては,このような疫学や薬剤感受性の変化にも着目する必要がある。
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