特集 高齢者の呼吸器感染症治療―症例が示すマネジメントの最前線
◉肺炎
①肺炎球菌
青柳 哲史
1
1東北大学大学院 医学系研究科 総合感染症学分野 准教授
キーワード:
肺炎
,
インフルエンザ
,
侵襲性感染症
,
ペニシリン
Keyword:
肺炎
,
インフルエンザ
,
侵襲性感染症
,
ペニシリン
pp.223-228
発行日 2019年12月10日
Published Date 2019/12/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000072
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Summary
肺炎は本邦の死亡原因の第5位で,肺炎球菌は市中肺炎の主要な病原微生物である。肺炎球菌は肺炎など局所感染以外に,菌血症や髄膜炎など侵襲性感染症を引き起こす。特にインフルエンザ感染後の肺炎球菌による二次性細菌性肺炎は,侵襲性感染症を合併し予後が悪い。肺炎球菌による感染症の第一選択薬はペニシリン系抗菌薬であるが,二次性細菌性肺炎などで重度の呼吸不全を伴う例に対し,抗菌薬以外の十分に確立された治療法はない。社会の高齢化が進む中,肺炎および肺炎球菌感染症を考える上では肺炎球菌ワクチンなど予防が重要となる。
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