Special feature 医療従事者を守る職業感染制御の再点検
■エピネット日本版サーベイランスの活用
網中 眞由美
1
1国立看護大学校感染管理看護学 准教授
pp.95-100
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000462
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医療従事者の血液・体液曝露は個人の不注意として考えられがちであるが,これは組織的な問題である。労働契約法第5条では,「企業は従業員が常に安全で働きやすい環境で仕事できるよう配慮しなくてはならない(安全配慮義務)」と定めており,病院管理(経営)者は職員に対して健康と安全に配慮する義務がある。そのため,血液・体液曝露した当事者個人の問題として片づけるのではなく,病院組織として対策を講じて職員に対して安全な職場環境を提供しなければならない。対策を講じる上で重要な役割を果たすのがサーベイランスである。対策の根拠となる分析材料を得るためにサーベイランスは欠かすことができない。
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