Special feature 耐性菌の最新動向・感染対策とAST
■耐性菌の最新発生動向と感染対策のポイント
❷バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)
戸叶 美枝子
1
,
樽本 憲人
2
1埼玉医科大学病院感染症科・感染制御科 助教
2埼玉医科大学病院感染症科・感染制御科 准教授
pp.242-246
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000421
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腸球菌はヒトや家畜の消化管に常在するグラム陽性球菌で,十数種類の菌種が報告されている。分離される頻度が高い菌種はEnterococcus faecalis(エンテロコッカス・フェカーリス),Enterococcus faecium(エンテロコッカス・フェシウム)で,時々Enterococcus gallinarum(エンテロコッカス・ガリナラム),Enterococcus casseliflavus(エンテロコッカス・カセリフラブス)などもみられる。病原性はかならずしも高いとはいえないが,免疫抑制状態にある患者では,肺炎,敗血症などで重症化しうる。
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