特集 医療・福祉施設における感染制御と臨床検査
各論
2.微生物別の種類別にみた施設内感染制御
1) 細菌 バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)
長尾 美紀
1
,
飯沼 由嗣
1
Miki NAGAO
1
,
Yoshitsugu IINUMA
1
1京都大学医学部附属病院検査部・感染制御部
キーワード:
感染対策
,
保菌調査
,
スクリーニング
Keyword:
感染対策
,
保菌調査
,
スクリーニング
pp.1337-1339
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102119
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はじめに
腸球菌はヒトの腸管の常在菌であり,病原性は低く,健常人で感染症を起こすことは稀である.しかし,入院患者においては,尿路感染,血管留置カテーテル感染,創部感染を起こしうる.バンコマイシン(VCM)耐性腸球菌(vancomycin-resistant enterococci:VRE)の治療薬はアンピシリン感受性菌を除いてはいわゆる抗VRE薬に限定されることと,院内伝播の頻度も高いため,早期発見および早期隔離が対策の基本となる.
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