Special feature 一人ひとりの管理と実施で解決 手指の健康と手指衛生
■Occupation 職種別『手指衛生の5つのタイミング』の実践
❷臨床検査技師
-―検査室内・外のピットフォールと解決術
日暮 芳己
2
,
神 千優
1
,
森屋 恭爾
3
1東京大学医学部附属病院 感染制御部
2東京大学医学部附属病院 感染制御部 副臨床検査技師長
3東京大学医学部附属病院 感染制御部 教授/部長
pp.239-243
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000143
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はじめに
手指衛生は,医療現場のみならず日常生活の中にまで浸透した感染対策手技のひとつである。検体検査や生理検査のいずれにおいても,必須の手技であることは周知の通りである。2019年12月末より中国から発生し,パンデミックを起こした新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染対策としても,標準予防策に加え,経路別感染対策として飛沫感染対策,接触感染対策が重要である1)。特に臨床検体を扱う臨床検査技師にとって手指衛生の徹底は基本である。感染対策に積極的に参加する臨床検査技師として,手指衛生の重要性を説いたエビデンスを紐解き,その重要性を再度確認したい。なお手指衛生は,手洗い,洗浄剤を用いた手洗い,擦式消毒薬,または手術時の手指消毒の総称2)であることから,本稿では手指消毒として記述する。
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