Special feature ハイリスクと闘う新生児医療の感染対策
■Practical 新生児医療の感染対策の実際
―他領域との違いの視点から
❶標準予防策
-―手指衛生・個人防護具を中心に
永田 由美
1
1地方独立行政法人福岡市立病院機構福岡市立こども病院 感染対策室 副室長 感染管理認定看護師
pp.306-312
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000267
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新生児集中治療室(Neonatal Intensive Care Unit:NICU)の患児は,微生物に対する感染防御機能・免疫機能の未熟性により易感染状態にある。入室患児は,集中的な治療のため,侵襲的医療器具を用いて管理されており,厳密な感染対策が必要である。加えて,NICUスタッフは,複数の患児に対応するため,感染症の媒介者となるリスクが高い。NICUにおける標準予防策の遵守は,重要な感染対策と言える。しかし,NICUでは命に係わる処置も多く,常に正確性とスピードが求められ,また環境など多くの要因から,標準予防策が十分に行えていないことが福岡市立こども病院(当院)の課題であった。
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