特集 血流感染予防の最新知見が示す 血管内留置カテーテル管理の極意
血管内留置カテーテルの総合管理 最新知見を活用したケアの実際 透析患者
谷口 弘美
1
1松圓会東葛クリニック病院 看護部
キーワード:
Chlorhexidine
,
留置カテーテル
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
カテーテル感染
Keyword:
Catheters, Indwelling
,
Chlorhexidine
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Catheter-Related Infections
pp.256-261
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.34426/J04878.2017321469
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
近年透析患者の高齢化,糖尿病合併,動脈硬化が多くなっている。それに伴い表在静脈の荒廃により,自己血管内シャント(AVF),人工血管内シャント(AVG)作成困難,動脈表在化で返血静脈がない症例が増加している。さらに維持透析20年以上の透析歴を持つ患者が年々増加している中,カフ型カテーテルを挿入する症例も年々増えている。当院(東葛クリニック病院)では2000年からカフ型カテーテル挿入を開始し,2016年末までののべ数は598件(図1)だった。
血管内留置カテーテルに関連した血流感染は,医療費の増大,入院期間延長の原因となる重要な医療関連感染である。そして透析医療においては,治療に不可欠であるバスキュラーアクセスを失うことになるため,生命に重大な影響を及ぼす。このことからもカテーテル管理は重要である。安全に透析治療を行っていく上でのカテーテルの感染対策について,挿入後から日常管理について述べる。
Copyright(C) 2017 Van Medical co., Ltd. All rights reserved.