特集 血流感染予防の最新知見が示す 血管内留置カテーテル管理の極意
血管内留置カテーテルの総合管理 最新知見を活用したケアの実際 がん患者
工藤 友子
1
1静岡県立静岡がんセンター
キーワード:
留置カテーテル
,
腫瘍
,
カテーテル感染
,
ケアバンドル
,
血管アクセス器具
Keyword:
Catheters, Indwelling
,
Neoplasms
,
Catheter-Related Infections
,
Patient Care Bundles
,
Vascular Access Devices
pp.244-249
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.34426/J04878.2017321467
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はじめに
カテーテル関連血流感染(Catheter-Related Blood Stream Infections:以下CR-BSI)は,末梢静脈や中心静脈など血管内に留置されたカテーテルが原因で発生する。血流感染は,一旦発症すると重症化しやすく,治療には膨大な医療費を必要とする1)。
がん患者においては,中心静脈栄養や抗がん剤投与目的で中心静脈カテーテルを挿入する機会が多く,がん治療に伴う好中球減少など免疫力の低下によりCR-BSIの感染リスクが高い2)。
がん患者のCR-BSI発症は,CR-BSIにより予後を悪化させるリスクが高まること,さらに,原疾患の治療中断により間接的に予後を悪化させる可能性もある。これらのことから,CR-BSIの防止に努めることは,がん患者のケアにおいて非常に重要である。
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