バスキュラーアクセスの作製・管理・修復-標準化をふまえた個別化
血管内留置カテーテル法の選択
宮田 昭
1
1熊本赤十字病院 腎センター
キーワード:
医学会
,
留置カテーテル
,
血液透析
,
心不全
,
腎不全-慢性
,
診療ガイドライン
,
ブラッドアクセス
Keyword:
Catheters, Indwelling
,
Heart Failure
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Societies, Medical
,
Practice Guidelines as Topic
pp.187-195
発行日 2014年2月10日
Published Date 2014/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014142265
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
血管内留置カテーテル(カフ型カテーテル)の適応基準は,(1)AVF・AVG造設不能例,(2)高度の心不全症例,(3)四肢拘縮,認知症などによる穿刺困難例,透析中の事故抜針リスクの高い症例など患者病態から本法がもっとも適切なバスキュラーアクセスと考えられる症例,(4)小児の血液透析例などである.慢性血液透析におけるもっとも望ましいバスキュラーアクセスは自家動静脈内シャントであるが,カフ型カテーテルが必要とされる症例が増加していることも否定できない.現在,本法のもっとも重要な役割は糖尿病性腎症,腎硬化症,長期透析症例など上肢の血管荒廃例におけるアクセスである.将来的には本法を用いた心不全症例への対応がより高頻度となる可能性があり,さらに在宅透析におけるアクセスとしての利用法も期待される.しかし,これら将来的な適応を検討するに当たっては,免疫能の低下した対象患者のアクセスとして,より安全かつ確実な性能が必須であり,カテーテルの材質や形状に関する革新的改良が必要と考えられる.
Copyright © 2014, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.