Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
内容のポイント Q&A
Q1 パーキンソン病に対する効果とその機序は?
反復磁気刺激(rTMS)は一次運動野や補足運動野,小脳等を標的に行うことで,パーキンソン病の運動症状に一定の改善効果を示す.高頻度刺激(5 Hz以上)や間欠的シータバースト刺激(iTBS)は興奮性を促通し,低頻度刺激(1 Hz以下)や連続的シータバースト刺激(cTBS)は抑制性に作用することを利用して,皮質―基底核ループの異常を調整することが主な機序と考えられている.
Q2 磁気刺激の実践方法は?
rTMSは大脳皮質を繰り返し刺激する非侵襲的手法であり,国際ガイドラインに準拠すれば安全に施行可能である.刺激部位は一次運動野が選択されることが最も多く,補足運動野や小脳も対象とされる.効果は刺激プロトコルや頻度に依存するが,まだ一定のコンセンサスが得られておらず,刺激部位・パターンともに検討が必要である.
Q3 併用するリハビリテーション治療は?
rTMS単独でも運動症状改善効果があるが,近年はリハビリテーションとの併用が注目される.トレッドミルトレーニング前に一次運動野へrTMSを行うことで,皮質興奮性の正常化と歩行障害改善が報告されている.併用により運動学習や可塑性の促進が期待され,従来の薬物療法やリハビリテーションを補完する治療戦略となり得る.
Q4 臨床での課題と将来展望
現時点でrTMSは一定の有効性を示すが,刺激部位や頻度,作用機序に一貫性がなく,標準的プロトコルは確立していない.M1活動性に関する報告の不一致や非運動症状への効果のばらつきも課題である.今後は機能的磁気共鳴画像法(fMRI)やTMS等,客観的指標を用いた標的設定や,リハビリテーション併用を含む複合療法の検討が必要であり,再現性のある治療法の確立が期待される.

Copyright© 2026 Ishiyaku Pub,Inc. All rights reserved.

