"こんなときどうする?" リハビリテーション臨床現場のモヤモヤ解決! 令和版
9.形態変更・スキルアップ編:②患者のデータをうまく管理したい
横山 美帆
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1順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学
キーワード:
レジストリー研究
,
心臓リハビリテーション
,
PhaseⅡ(回復期)
,
J-CARRY
Keyword:
レジストリー研究
,
心臓リハビリテーション
,
PhaseⅡ(回復期)
,
J-CARRY
pp.308-312
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr034030308
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はじめに 患者データ管理の必要性
患者のデータ管理は,①診療報酬の請求,②医療の質の向上,③臨床疫学的研究によるエビデンスづくりに不可欠なものです.近年,リアルワールドデータを用いた研究の重要性が再認識されています.患者コホート研究や患者レジストリー研究とよばれる研究であり,患者数や患者分布の把握,診療の実態や患者の予後等を調査し,その有効性や安全性,危険因子等を探究する観察登録研究です 1).特定の疾患について,専門医療機関,専門学会,専門医らが収集蓄積していることが多く,患者レジストリーデータは,運営方法,データ収集法,収集情報の項目や内容に関してはそれぞれです.日本心臓リハビリテーション学会は,わが国における心臓リハビリテーションの実態やその臨床的効果を明らかにし,心臓リハビリテーションの有効性に関するエビデンスを構築するため,日本心臓リハビリテーション学会レジストリー研究(The Japanese Association of Cardiac Rehabilitation Registry;J-CARRY study)システムを構築しました 2).本稿では,J-CARRYの特徴,進捗状況,今後の展望について紹介します.

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