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特集 脳神経内科の摂食嚥下リハビリテーションと栄養管理
脳卒中の摂食嚥下リハビリテーションと栄養管理─特に脳梗塞について
Swallowing Rehabilitation and Nutritional Management of Stroke
巨島 文子
1
Fumiko Oshima
1
1諏訪赤十字病院
キーワード:
脳卒中
,
リハビリテーション
,
栄養管理
,
嚥下障害
Keyword:
脳卒中
,
リハビリテーション
,
栄養管理
,
嚥下障害
pp.231-237
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr034030231
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内容のポイント Q&A
Q1 脳梗塞の疾患病態とは?
急性期には嚥下障害を高率に合併する.広範囲梗塞,脳幹梗塞,多発性梗塞は誤嚥の高危険群である.慢性期には非進行性疾患となるため,機能訓練および手術治療のよい適応となる.高齢者では加齢に伴う嚥下機能の低下に注意する.
Q2 脳梗塞の摂食嚥下障害の病態とは?
脳梗塞の病型により嚥下障害の特徴があり,評価をして病態を把握して対応する.嚥下障害は偽性球麻痺,球麻痺等の嚥下動態があり,重症例もある.病態に即した嚥下訓練を行い,必要であれば手術治療等も検討する.
Q3 脳梗塞の栄養障害の病態と栄養管理とは?
嚥下障害を含む脳卒中後遺症は栄養摂取の障害や低栄養を引き起こす可能性がある.低栄養を有する脳卒中患者ではリハビリテーションの転帰が不良となる.低栄養は脳卒中の予後不良因子であり,急性期から栄養状態を評価して栄養管理を行うことが勧められる.
Q4 脳卒中の摂食嚥下エビデンスとは?
嚥下訓練が嚥下障害を改善させ,在院日数や肺炎発症率を減少させることが確認されている.嚥下訓練にはさまざまな方法があり,行うことが勧められる.近年,標準的な嚥下訓練手技に神経筋電気刺激,非侵襲的脳刺激法等を併用することにより,上乗せ効果が得られるというエビデンスが集積されてきている.

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