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特集 パーキンソン病のリハビリテーション診療update
嚥下障害に対するリハビリテーション治療
Rehabilitation Treatment for Dysphagia
巨島 文子
1
Fumiko Oshima
1
1諏訪赤十字病院リハビリテーション科
キーワード:
嚥下障害
,
リハビリテーション
,
不顕性誤嚥
,
栄養管理
Keyword:
嚥下障害
,
リハビリテーション
,
不顕性誤嚥
,
栄養管理
pp.599-605
発行日 2025年6月15日
Published Date 2025/6/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr034060599
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内容のポイント Q&A
Q1 パーキンソン病による嚥下障害の特徴は?
パーキンソン病(以下,PD)患者における嚥下障害の頻度は高率である.原疾患の重症度に伴って嚥下障害の頻度が高くなるが,重症度と相関しないこともある.PDでは不顕性誤嚥が特徴で誤嚥性肺炎の原因となるため,早期からの評価,治療や対応は重要である.
Q2 リハビリテーション治療の目標は?
嚥下障害のリハビリテーションは全身状態を考慮して誤嚥を予防し,リスク管理を行って安全な経口摂取を目指すことを目標としている.嚥下障害を正確に評価して病態に合わせた適切な治療法を組み合わせる.
Q3 リハビリテーション治療の実際と効果は?
嚥下関連筋の筋力トレーニング,嚥下反射の誘発,呼吸リハビリテーション等の基礎訓練を行いながら,姿勢調整・食品調整により誤嚥を予防して直接訓練を進める.エビデンスに基づいた治療がある一方,病態に即した訓練が必要とされる.
Q4 治療効果を最大化するためのポイント
嚥下障害の早期発見のため,簡易検査を積極的に施行する.嚥下障害の病態理解,薬剤の投与方法,栄養管理,リスク管理,倫理的配慮等が治療効果を上げることに役立つ.

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