Japanese
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特集 痙縮治療最前線
第2章 併用療法
上肢痙縮のコントロール
Control of spasticity in the upper extremity
中馬 孝容
1
Takayo Chuma
1
1滋賀県立総合病院リハビリテーション科
キーワード:
上肢痙縮
,
痙縮コントロール
,
ADL
,
QOL
,
評価
Keyword:
上肢痙縮
,
痙縮コントロール
,
ADL
,
QOL
,
評価
pp.1306-1312
発行日 2024年11月25日
Published Date 2024/11/25
DOI https://doi.org/10.32118/cr033131306
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内容のポイント Q&A
Q1 上肢痙縮によるADLの問題点や生活への影響にはどのようなものがあるか?
痙縮により円滑な上肢下肢の随意運動が損なわれると,運動障害の増強,日常生活動作(ADL)の低下,セルフケア・清潔保持の低下,介護への依存,自尊心の喪失,疼痛,うつ状態,QOL低下をきたす.
Q2 上肢痙縮による上肢機能障害,ADLやQOLの障害を評価する方法とは?
痙縮,運動機能,上肢機能,疼痛,ADL,QOLに関する評価が用いられる.Modified Ashworth Scale,ROM(関節可動域),VAS(疼痛),NGRS(Numeric Graphic Rating Scale),SIAS(Stroke Impairment Assessment Set,Fugl-Meyer Assessment Set,MAL(Motor Activity Log),ARAT(Action Research Arm Test),FIM,SQoL-6D(Spasticity–related Quality of Life Tool)等がある.特に治療効果の判定として,Goal Attainment Scaling(GAS)が推奨されている.
Q3 上肢機能の軽減をどうADLに汎化させるか?
上肢の随意性の向上のためには,痙縮の軽減,連合反応の軽減,疼痛のコントロール,機能的な上肢動作の反復練習,CI療法のような適切な難易度調整を行った練習を提供していくこと,また,リハビリテーション治療目標を患者と医療者との間で共有することが重要である.
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