Japanese
English
短報
上肢の筋骨格系障害におけるADL・QOLの評価―作業療法領域におけるDASHの有用性の検討
Evaluation of ADL/QOL in patients with upper extremity disability due to musculoskeletal disorders: evaluation of the utility of DASH(Disabilities of the Arm, Shoulder and Hand)in occupational therapy.
大澤 彩
1,2,3
,
千田 直人
3
,
田畑 剛
3
,
飯島 節
4
Aya Osawa
1,2,3
,
Naoto Chida
3
,
Takeshi Tabata
3
,
Setsu Iijima
4
1総合病院大船中央病院リハビリテーション科
2現・東京医科歯科大学医学部附属病院リハビリテーション部
3筑波大学大学院教育研究科リハビリテーションコース
4筑波大学大学院人間総合科学研究科
1Department of Rehabilitation Medicine, Ofuna Chuo Hospital
3Master's Program in Rehabilitation Sciences, University of Tsukuba
4Comprehensive Human Sciences, University of Tsukuba
キーワード:
DASH
,
上肢
,
ADL
,
QOL
,
作業療法
Keyword:
DASH
,
上肢
,
ADL
,
QOL
,
作業療法
pp.55-59
発行日 2009年1月10日
Published Date 2009/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101425
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要旨:〔目的〕上肢筋骨格系疾患患者のADLの障害は,既存の評価法では検出しにくい.そこで,筋骨格系障害者の満足度を含むアウトカム評価法DASHの,作業療法領域における有用性を検討した.〔対象・方法〕筋骨格系疾患の外来患者のうち,作業療法介入をした76名を対象とし,DASHおよびSF-36への回答を求め,FIMの評価を行った.〔結果〕FIMでは約7割で天井効果が認められたのに対し,DASHでは満点の者はなく,FIMの満点者は3~87点に分けられた.DASH-Disability/Symptomスコア(D/S)とSF-36との間に有意な負の相関がみられた.利き手損傷群と非利き手損傷群との比較では,DASH-D/Sの得点は,利き手損傷群のほうが有意に高く,SF-36-PFの得点は,有意に低かった.〔結語〕DASHではFIMで検出できなかった困難感が検出でき,利き手損傷による不便さを,より精密に捉えられると推察された.
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