Japanese
English
特集 リハビリテーション治療戦略における痙縮治療の意義
8 上肢痙縮治療の歩行に対する効果
Possibility of Gait Improvement after Reduction of Spastic Elbow
有島 英孝
1
,
松尾 英明
2
,
北出 一平
2
,
久保田 雅史
2
,
松村 真裕美
2
,
嶋田 誠一郎
2
,
菊田 健一郎
1
Hidetaka Arishima
1
,
Hideaki Matsuo
2
,
Ippei Kitade
2
,
Masafumi Kubota
2
,
Mayumi Matsumura
2
,
Seiichiro Shimada
2
,
Ken-ichiro Kikuta
1
1福井大学医学部脳脊髄神経外科
2福井大学医学部付属病院リハビリテーション部
キーワード:
上肢痙縮
,
3次元動作分析装置
,
歩行機能
,
ボツリヌス療法
,
spastic elbow
Keyword:
上肢痙縮
,
3次元動作分析装置
,
歩行機能
,
ボツリヌス療法
,
spastic elbow
pp.484-488
発行日 2018年6月18日
Published Date 2018/6/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨 肘屈曲位を伴う痙性片麻痺,いわゆる「Wernicke-Mannの肢位」を呈している症例に対して,上腕二頭筋にボツリヌス療法を施行すると上肢痙縮が軽減し着衣が容易になるが,歩行可能な症例の中には,肘関節が伸展して歩きやすさを自覚することがある.肘関節の屈曲痙縮(spastic elbow)の治療前後に3次元動作分析装置(VICON MX, VICON社)を用いて歩行解析を施行すると,治療後には歩行中に肘関節が伸展すると同時に体幹の傾きも改善して歩行速度がアップすることが確認された.痙性片麻痺を有する患者の上肢痙縮治療は,歩行機能の改善をもたらす可能性があると考えられる.
Copyright © 2018, The Japanese Association of Rehabilitation Medicine. All rights reserved.