Japanese
English
増大特集 リハビリテーション医学2007―最近10年の動向とエビデンス
リハビリテーション・アプローチ
痙縮のコントロール
Recent methods of control of spasticity.
川手 信行
1
,
水間 正澄
1
Nobuyuki Kawade
1
,
Masazumi Mizuma
1
1昭和大学医学部リハビリテーション医学診療科
1Department of Rehabilitation Medicine, Showa University School of Medicine
キーワード:
選択的末梢神経縮小術
,
機能的脊髄後根切断術
,
BTX療法
,
バクロフェン髄腔内投与法
Keyword:
選択的末梢神経縮小術
,
機能的脊髄後根切断術
,
BTX療法
,
バクロフェン髄腔内投与法
pp.1193-1198
発行日 2007年10月10日
Published Date 2007/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101085
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はじめに
痙縮はそれ自体がリハビリテーションの進行の阻害因子になるのみでなく,痙縮が続くことで生じる筋線維や靱帯などの関節周囲組織の短縮による関節拘縮,または疼痛などを引き起こし,患者の日常生活動作(ADL)に支障をきたす1).しかし一方で,痙縮は患者の麻痺側下肢の支持性をあげ,歩行を含めた基本動作に有利に働く場合もある.痙縮のプラスの側面を温存しながらマイナスの側面を減少させ,痙縮をコントロールすることはリハビリテーション医療にとって最大の課題である.
ここ十数年,痙縮に関する研究や臨床応用は,欧米を中心に急速に変化しつつあり,さまざまな手技・手法が開発され臨床応用されてきている.今回,痙縮に対する従来からあった治療方法に加えて,ここ十数年に行われてきた痙縮治療法について考えたい.
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