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はじめに
当法人のある福岡県北九州市は,人口916,003人,高齢化率31.5% (2024年3月31日時点)と政令指定都市の中で最も高齢化が進んでいる.今後人口は徐々に減少し,高齢者人口は2025年にピークとなるが,85歳以上人口は2040年まで増加が予想されている.高齢者1人に対する現役世代(15歳~64歳)の割合は1980年7.8人,2020年1.8人,そして2040年には1.4人と減少することが見込まれている.人口に対する高齢者単身世帯もこの20年で1.7倍に増加し政令指定都市で最も多い状態である.その一方で,自治会加入率は,1992年度96.7%から2022年度61.6%と大きく減少しており,地域のつながりの希薄化が危惧されている.このような中で本市における地域福祉計画(「北九州市の地域福祉 2021~2025」)1)では, 「地域共生社会」の実現のための基本理念として「地域の特性を生かした地域共生のまちづくり」と,基本目標「支え合いの気持ちを育もう」「支え合いの輪を広げよう」「支え合いの輪につなげよう」が定められている.
当法人は,小倉リハビリテーション病院(回復期リハビリテーション病棟158床,障害者等一般病棟40床),介護老人保健施設伸寿苑(120床),共和会地域リハビリテーションセンター(通所リハビリテーション,訪問リハビリテーション,訪問看護ステーション,居宅介護支援,テクノエイドセンター,在宅介護支援センター)から成る.2014年に福岡県下および北九州地域の地域包括ケアの推進を目的として,医療法人共和会「地域包括ケア推進本部」を設置し,職員をプロボノ 2)(専門職のボランティア)として登録したうえで,地域活動を展開している.
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