特集 地域リハビリテーションの新展開
医療法人共和会におけるプロボノ活動による地域リハビリテーション推進の試み—リハビリテーションの啓発と地域づくりの支援に向けて
山本 美江子
1
,
森山 雅志
2
,
井上 崇
3
,
宮岡 秀子
4,5
,
梅津 祐一
6
,
浜村 明徳
3,6
1医療法人共和会小倉リハビリテーション病院診療部
2医療法人共和会南小倉地域リハビリテーションセンター
3医療法人共和会介護老人保健施設伸寿苑
4医療法人共和会
5社会福祉法人松寿会特別養護老人ホームこくらの郷
6医療法人共和会小倉リハビリテーション病院
pp.327-334
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200587
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
福岡県北九州市は,人口96万6,938人,高齢化率29.0%(2016年3月31日時点)と最も高齢化が進んでいる政令指定都市であり,今後,人口は徐々に減少すると推計されている。高齢者数は2020年にピークとなり,2040年まで維持,2030年には後期高齢者数がピークとなり,その後減少することが予測されている。北九州市は最も早く高齢化が進んだ都市であり,それに対応するかたちで,医療施設や介護サービスの事業所は他の都市と比較して充実している。2016年1月29日には,「高年齢者の活躍や介護サービスの充実による人口減少・高齢化社会への対応」をテーマとした国家戦略特区として指定されている。
全国で最も高齢化の進んだ都市であることを背景に,医療法人共和会(以下,当法人)では,専門職が地域活動に取り組む必要性が認識され,2014年4月より,地域包括ケアシステム推進に向けて,医療法人共和会地域包括ケア推進本部(以下,共和会地域包括ケア推進本部)(本部長:浜村明徳名誉院長)を設置し,職員をプロボノ(専門職のボランティア)として登録し,地域活動の推進を行っている。
Copyright © 2017, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.