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特集 各種障害を有する小児に対する支援機器のあり方と可能性
脳性麻痺等の肢体不自由児に対する装着型移動支援機器の現状と未来
Current Status and Future of Wearable Mobility Support Devices for Children with Physical Disabilities caused by Cerebral Palsy
丸島 愛樹
1
Aiki Marushima
1
1筑波大学医学医療系
キーワード:
脳性麻痺
,
二分脊椎
,
運動姿勢障害
,
装着型サイボーグHAL®
,
ロボット支援歩行訓練
Keyword:
脳性麻痺
,
二分脊椎
,
運動姿勢障害
,
装着型サイボーグHAL®
,
ロボット支援歩行訓練
pp.528-534
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033060528
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Q1肢体不自由のある子ども達が求める移動支援機器の特徴とは?
小児肢体不自由の原因と病態は,痙性,弛緩,アテトーゼ,失調等,多様であり,成長発達に伴い関節変形,拘縮等により2次的な身体運動機能の低下が起こる.病態と成長発達に合わせた装着型移動支援機器の開発と使用が必要である.
Q2装着型移動支援機器導入の意義・効果は?
短下肢装具(ankle-foot orthosis;AFO)の使用に加え,機能的電気刺激(functional electrical stimulation;FES),ロボットアシスト下歩行訓練(robotic-assisted gait training;RAGT)の効果が検証されており,これらの機器を成長発達に合わせて定期的に使用することにより,肢体不自由児の日常生活,社会活動の範囲を拡大させることが期待できる.
Q3脳性麻痺等に対する装着型サイボーグHAL®(S, 2Sサイズ)の研究開発は?
装着型サイボーグHAL®は,装着者が意図した運動を補助,増幅させることで随意的な運動を支援する外骨格型の装着型機器である.新たな人-ロボット一体化技術は,脳性麻痺児の最適な歩行学習を支援することで,HAL®非装着時の歩行を中心とした運動機能の改善効果を期待した研究開発が進んでいる.
Q4今後の課題と期待される展開は?
多様な四肢の病態をもつ肢体不自由児に対して,装着型移動支援機器を科学的根拠に基づいて研究開発することが重要である.機器を患児の成長発達に合わせて使用することで家庭生活,社会活動に長期的な効果を得ることが期待される.
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