Japanese
English
調査
肢体不自由児施設における脳性麻痺児のスポーツ
The Present Status of Sports for Children with Cerebral Palsy in Japanese Welfare Fascilities for Crippled Children.
鈴木 伸治
1,2
,
三島 令子
1
,
渡壁 誠
3
,
徳広 聡
3
,
三田 勝己
4
,
赤滝 久美
4
,
村地 俊二
5
,
竹光 義治
3
Nobuharu Suzuki
1,2
,
Reiko Mishima
1
,
Makoto Watakabe
3
,
Satoshi Tokuhiro
3
,
Katsumi Mita
4
,
Kumi Akataki
4
,
Shunji Murachi
5
,
Yoshiharu Takemitsu
3
1旭川肢体不自由児総合療育センター
2伊豆医療福祉センター
3旭川医科大学
4愛知県心身障害者コロニー
5愛知県立看護短期大学
1Asahikawa Children's Rehabilitation Center
2Izu Rehabilitation and Welfare Center for the Disabled
3Asahikawa Medical College
4Aichi Prefectural Colony
5Aichi Prefectural College of Nursing
キーワード:
スポーツ
,
脳性麻痺
Keyword:
スポーツ
,
脳性麻痺
pp.150-154
発行日 1995年2月10日
Published Date 1995/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107799
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はじめに
リハビリテーションにおけるスポーツの導入は英国ストークマンデビル病院で始まったといえよう1).当病院のグッドマンは理学療法士,作業療法士,医療体育士,養護学校教師らによるチームを構成し,個々の患者について最も適切な訓練方法を検討し,実施した.そこではスポーツを中心においた残存機能回復と強化のダイナミックな訓練が行われた.そして,重度脊損患者の85%が6か月間の治療・訓練で社会復帰を果たした.
さらに彼は1948年脊損患者の医療体育としてわずか26名で競技大会を始めた.これがストーク・マンデビル競技大会の第1回目であるが,後年,国際的な身体障害者競技大会にまで発展した.障害者のスポーツ競技では,現在でも上肢の障害が比較的軽いか全くない脊損の人達が中心的な役割を担っている.これは健常者スポーツのノウ・ハウを応用しやすく,また,競技としても成り立ちやすいためと考えられる.しかし,中村1)は,障害者のスポーツは必要以上に競争心をあおったり,記録や勝敗にこだわり過ぎることなく,あくまでリハビリテーションの一連の流れのなかで広く行われるべきであると指摘している.
一方,脳性麻痺児に対するスポーツの実態はあまり明らかではない.そこで,本調査では,脳性麻痺児を専門的に扱っている肢体不自由児施設を対象として,スポーツ活動およびこれと密接な関連をもつ機能訓練への取り組みの現状を明らかにしようと試みた.
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