Japanese
English
実践講座 障害児の医療と教育
2.肢体不自由児の課題と展望
The perspective on medical and educational managements of children with physical disability.
北原 佶
1
Tadashi Kitahara
1
1北九州市立総合療育センター
1Kitakyushu Sogo Ryoiku Center
キーワード:
脳性麻痺
,
肢体不自由児
,
生活モデル
,
AAC
,
医療的ケア
,
医教連携
Keyword:
脳性麻痺
,
肢体不自由児
,
生活モデル
,
AAC
,
医療的ケア
,
医教連携
pp.151-159
発行日 2002年2月10日
Published Date 2002/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109689
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はじめに
平成8年11月1日の身体障害者・児実態調査では,18歳以下の肢体不自由児の数は41,400人で,そのうち,いわゆる幼稚部も含めて教育機関で教育を受けている子ども達(5歳以上,18歳未満)の数は33,800人である1).一方,肢体不自由児養護学校に通っている子どもの数は18,314人であり,肢体不自由特殊学級に通っている子ども達を除いたにしても,多くの肢体不自由児が普通学級に通っていることになる.なお,平成12年5月1日の段階で肢体不自由養護学校に通っている子ども達は17,886人(幼稚部74,小学部7,475,中学部4,496,高等部5,841,各人),さらに肢体不自由特殊学級に通っている子ども達は2,518人である2).また,肢体不自由養護学校に通っている子ども達の約78%が脳性麻痺(以下,CP)をはじめとする脳に病巣を有する疾患とされている3).この割合は昭和50年度以降ほとんど変化がない4).
肢体不自由児といっても,肢体不自由の起因となった背景疾患は多彩である.背景疾患と肢体不自由の程度により医療的,教育的対応は異なる.また,肢体不自由児への教育対応も現状では普通学級と養護学校では異なっているが,本稿では筆者の接することの多い肢体不自由養護学校に通う子ども達の多くを占めるCPを中心に論ずること
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