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特集 各種障害を有する小児に対する支援機器のあり方と可能性
身の回りのものを活用するシンプルテクノロジー
Introduction to simple technology using everyday items
杉浦 徹
1
Toru Sugiura
1
1東北福祉大学教育学部教育学科
キーワード:
AAC
,
AT
,
シンプルテクノロジー
,
肢体不自由
Keyword:
AAC
,
AT
,
シンプルテクノロジー
,
肢体不自由
pp.535-539
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033060535
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Q1シンプルテクノロジーとは?
簡単な電気的な仕組み,または操作スイッチの設定や工夫によって,電池で動くおもちゃや家電等を安全に稼働させるものである.それぞれに応じた方法で人や環境に働きかけることで学習や生活を楽に楽しいものに変え,達成感や自己肯定感を生み出すテクノロジーを指す.
Q2子ども達の「ちょっとした困りごと」に気づくには?
活動場面での子ども達の表情や動きに着目することや,子ども達の活動の選び方のパターンを観察することで,難しさや苦手さの芽がみつかる.
Q3どんな材料を使って肢体不自由のある子ども達が使う操作スイッチ等が作れるか?
市販のマイクロスイッチとコースターや紙コップ,ガチャポンケース,シールや紙皿等を組み合わせて作ることができる.発泡スチロールも加工が容易なので活用できる.
Q4今後の課題と期待される展開は?
テクノロジーの進歩によってこれまで以上にICTやAIが生活や学習に導入され,子ども達の困難さが軽減されるだろう.しかし,同時に高度なセンサーの開発等によって感覚や思考等も代替し得ることが可能になると本人の意思か否かの判断が難しくなる可能性が高まる.より実感のもてるコミュニケーションを人やモノと図るための方法であるという基本を忘れずに活用していくことが大事だと思われる.
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