未知なる発酵食を訪ねて―フィールドワークからみる食と文化⑦
アフリカにも納豆が!?
横山 智
1
Satoshi Yokoyama
1
1名古屋大学大学院 環境学研究科
pp.68-69
発行日 2026年7月1日
Published Date 2026/7/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn149010068
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アフリカの納豆を探しに
アフリカにも納豆によく似た発酵豆類がある.「ダワダワ」と呼ばれ,西アフリカ全域でつくられ,多くの人々に親しまれているのだ.私がその存在を知ったのは,1985年に筑波で開催された「アジア無塩発酵大豆会議」の講演集であった.そこに掲載されていたナイジェリア人研究者の論文によれば,ダワダワは日本の納豆と同じく,塩を加えずに枯草菌(Bacillus subtilis)で発酵させた食品で,西アフリカでは1億人以上が食べていると記されていた.ただし,原料は大豆ではなくヒロサフサマメノキ(Parkia biglobosa)と呼ばれるマメ科樹木の種子で,西アフリカのサバンナ地帯に広く分布しているらしい.その発酵豆類の呼び名は民族ごとに異なっており,ナイジェリアのハウサ語ではダワダワだが,ヨルバ語では「イル」,ブルキナファソのマンデ語派では「スンバラ」と呼ばれている.
いつかは実際に現地で見てみたいと思い続け,2023年3月,私が実施している発酵食研究プロジェクトのメンバーに調査をアレンジしてもらい,ガーナでの調査が叶った.
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