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増刊号特集 最近のトピックス2016 Clinical Dermatology 2016
5.皮膚科医のための臨床トピックス
クラゲと納豆アレルギー
Jellyfish and natto allergy
猪又 直子
1
Naoko INOMATA
1
1横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学
1Department of Environmental Immuno-Dermatology, Yokohama City University School of Medicine, Yokohama, Japan
キーワード:
クラゲ
,
遅発性アナフィラキシー
,
食物アレルギー
,
納豆
,
ポリガンマグルタミン酸
Keyword:
クラゲ
,
遅発性アナフィラキシー
,
食物アレルギー
,
納豆
,
ポリガンマグルタミン酸
pp.158-160
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204767
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summary
納豆アレルギーは,IgE介在性アレルギーにかかわらず,摂取後約半日経ってから発症し,その多くが全身症状に発展する遅発性アナフィラキシー(late-onset anaphylaxis)の臨床型をとる.興味深いことに,患者の多く(約8割)はサーフィンやダイビングなどのマリン・スポーツ愛好家であり,納豆の主要アレルゲンであるポリガンマグルタミン酸(PGA)はクラゲの触手でも産生されることから,感作機序として「クラゲ刺傷による経皮感作」の可能性を疑っている.これまで「遅発性アナフィラキシー」という臨床型ゆえに,本症の診断は難しかったが,マリン・スポーツ歴の聴取は診断に繋がる有力な手がかりになるものと期待される.
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