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連載 医療分野におけるブロックチェーンとNFTの活用・Vol.6
中央集権型と分散型Web3.0併用による医療情報共有のトラスト(信頼関係)の評価法
The evaluation method of trust for healthcare information sharing by combining centralized and decentralized Web3.0 models
松下 一之
1,2
Kazuyuki MATSUSHITA
1,2
1千葉大学医学部附属病院検査部・臨床検査科
2同遺伝子診療部/がんゲノムセンター/超音波センター
キーワード:
分散型Web3.0(ブロックチェーン)
,
中央集権型
,
医療情報
,
トラスト(信頼関係)の評価
,
NFT
Keyword:
分散型Web3.0(ブロックチェーン)
,
中央集権型
,
医療情報
,
トラスト(信頼関係)の評価
,
NFT
pp.243-252
発行日 2025年10月18日
Published Date 2025/10/18
DOI https://doi.org/10.32118/ayu295030243
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医療情報の集積と共有法には中央集権型と分散型Web3.0(ブロックチェーン)がある.本稿では両者の併用法を考察する.中央集権型の例には,保険診療におけるがんゲノム医療分野のC-CAT(国立がんセンターがんゲノム情報管理センター)を介したシステムがあり,血縁者の遺伝情報を含むゲノム医療で用いられている.一方,個人を特定できない一般の臨床検査データはWeb3.0が可能と考えられる.本稿では医療情報をデータ容量や患者が考える秘匿性の観点から3分類し,提供者(患者)と医療者間のトラスト(信頼関係)の評価法について概説する.さらに,独自開発した患者中心の分散型と従来の中央集権型とを組み合わせた新しい医療情報共有システム(CRアプリ)を紹介する.トラストの評価と適正なNFTの設定により,ユーザー(患者,医療関係者など)がスマートフォン端末を用いてリアルタイムにセキュアで費用対効果の高い医療情報へのアクセスと共有が可能になる.

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